10.7 i-Triggerの記録仕様
ここでは、i-Triggerの記録仕様について説明します。 記録仕様について、少々複雑なため、詳しく確認したい場合に参照してください。
10.7.1 「イベントトリガ」で「開始イベント」のみを設定している場合#
イベントトリガで、開始イベントのみを設定している場合、記録区間の考えは次のとおりです。
パターン1

- 基本記録時間を0分としています
- イベント発生前の取得範囲、イベント終了後の取得範囲にそれぞれ5秒を指定
- 開始イベント条件はRaiseとして一度成立した後、条件が未成立にならないと連続では条件成立しない
このパターンで記録される範囲は、「イベントの記録範囲(青背景色部分)」となります。イベント発生前後の記録を5秒としているため、約10秒間イベントが記録されます。
パターン2

- 基本記録時間を1分としています
- イベント発生前の取得範囲、イベント終了後の取得範囲はそれぞれ0秒を指定
- 開始イベント条件はRaiseとして一度成立した後、条件が未成立にならないと連続では条件成立しない
このパターンで記録される範囲は、「イベントの記録範囲(青背景色部分)」となります。イベント発生してから、約1分が記録される範囲となります。
パターン3

- 基本記録時間を1分としています
- イベント発生前の取得範囲、イベント終了後の取得範囲にそれぞれ5秒を指定
- 開始イベント条件はRaiseとして一度成立した後、条件が未成立にならないと連続では条件成立しない
このパターンで記録される範囲は、「イベントの記録範囲(青背景色部分)」となります。この場合は、基本記録時間+イベント前後の範囲が記録されるため、約70秒間イベントが記録されます。
パターン4(イベントの延長)

- 基本記録時間を1分としています
- イベント発生前の取得範囲、イベント終了後の取得範囲にそれぞれ5秒を指定
- 開始イベント条件はRaiseとして一度成立した後、条件が未成立にならないと連続では条件成立しない
- 初回のイベント成立から、30秒後にイベントが再び成立
このパターンで記録される範囲は、「イベントの記録範囲(青背景色部分)」となります。基本記録時間の区間内で、再びイベントが成立したため、イベントが延長されます。この場合、最初のイベント成立区間30秒+2回目のイベント成立からの基本記録時間(60秒)+発生前後10秒となるため、約100秒間イベントが記録されます。
イベントの延長について
イベントの延長については、最大15分の上限があります。15分以上イベントが延長された場合は、その続きは新しいイベントとして記録されます。
イベントの条件種別について
ここまでの説明はすべて、イベントの条件種別を「Raise」としています。この場合、値の立ち上がりが条件となるため、記載したパターンの動作となります。条件種別を「True」などにしている場合は、条件成立中は常にイベントが延長されることに注意してください。
10.7.2 「イベントトリガ」で「開始イベント」、「終了イベント」それぞれを設定している場合#
イベントトリガで、開始イベント、終了イベントそれぞれを設定している場合、記録区間の考えは次のとおりです。基本的な考え方は、開始イベントのみ設定した場合と大きくは変わりません。
パターン5

- 基本記録時間を1分としています
- イベント発生前の取得範囲を10秒、イベント終了後の取得範囲を5秒に指定
- 開始イベント条件、終了イベント条件はRaiseとして一度成立した後、条件が未成立にならないと連続では条件成立しない
- 開始イベント成立から、30秒後に終了イベントが成立
このパターンで記録される範囲は、「イベントの記録範囲(青背景色部分)」となります。イベント発生前10秒+終了後5秒+イベント開始から終了までが30秒となり、約45秒間のイベントが記録されます。基本記録時間に達する前に、終了イベントが成立したため、記録時間は1分より短くなります。
パターン6

- 基本記録時間を1分としています
- イベント発生前の取得範囲を10秒、イベント終了後の取得範囲を5秒に指定
- 開始イベント条件、終了イベント条件はRaiseとして一度成立した後、条件が未成立にならないと連続では条件成立しない
- 開始イベント成立から、1分経過しても終了イベントが成立しなかった
このパターンで記録される範囲は、「イベントの記録範囲(青背景色部分)」となります。イベント発生前10秒+終了後5秒+イベント開始から基本記録時間の到達までとなり、約75秒間のイベントが記録されます。基本記録時間以内に、終了イベントが成立しなかったため、記録は打ち切られます。この場合、終了イベントが記録区間を超えて成立しても無視されます。
パターン7(イベントの延長)

- 基本記録時間を1分としています
- イベント発生前の取得範囲を10秒、イベント終了後の取得範囲を5秒に指定
- 開始イベント条件、終了イベント条件はRaiseとして一度成立した後、条件が未成立にならないと連続では条件成立しない
- 開始イベント成立から、30秒後に開始イベントが再び成立、そこから35秒経過して終了イベントが成立
このパターンで記録される範囲は、「イベントの記録範囲(青背景色部分)」となります。イベント発生前10秒+発生後5秒+最初のイベント成立区間30秒+次のイベント成立からさらに35秒までとなり、約80秒間のイベントが記録されます。基本記録時間以内に、開始イベントが再び成立したため、基本記録時間は延長されます。
イベントの延長について
イベントの延長については、最大15分の上限があります。15分以上イベントが延長された場合は、その続きは新しいイベントとして記録されます。
イベントの条件種別について
ここまでの説明はすべて、イベントの条件種別を「Raise」としています。この場合、値の立ち上がりが条件となるため、記載したパターンの動作となります。条件種別を「True」などにしている場合は、条件成立中は常にイベントが延長されることに注意してください。