4.10 各種設定
ここでは、コンポーネントのポートの設定、フローリンクのフィルターの設定について説明します。
4.10.1 出力ポート#
出力ポートは、フローリンクの接続元であり、コンポーネントがデータを出力するポートです。 出力ポートでは、出力されるデータに対して、永続化、登録条件、数値変換の有無等の設定を行う事ができます。
4.10.1.1 永続化の設定#
永続化を有効にしたデータは、ストレージ内に保存され、保存されている間、SQLからの参照、Grafana連携での参照が可能となります。次の手順で、コンポーネントの出力データに対して永続化の設定を行うことができます。
-
コンポーネントの出力ポートを右クリックします。
-
「設定方法」を、次の中から選択します。
項目 説明 データ定義を受信して設定する 出力データを一覧で表示し、個別に永続化の設定を行う 正規表現で設定する 正規表現を入力し、出力データの中でマッチしたものに対して、永続化の設定を行う -
「設定方法」が「正規表現で設定する」の場合のみ、設定対象とするデータについて、次の項目を入力します。
項目 説明 データ名 出力データのうち、設定対象とするもののデータ名を表す正規表現 データ型 出力データのうち、設定対象とするもののデータ型 正規表現の入力例
正規表現の入力例は次の通りです。
- 「data1」にのみマッチ: data1
- 名前に「abc」を含むデータにマッチ: .*abc.*
- 名前が「abc」で始まるデータにマッチ: abc.*
- 名前が「abc」で終わるデータにマッチ: .*abc
-
次のいずれかの方法を行い、永続化の設定ダイアログを開きます。
- 永続化の設定を行うデータの「永続化」のアイコンを押下します。
- 永続化の設定を行うデータにチェックを付けて、「選択中のデータを編集」を押下し「永続化」を選択します。チェックを付けたデータに、同じ設定内容が適用されます。
-
「永続化する」をONにします。
-
次の項目を入力します。
項目 説明 ストレージタイプ 時系列データベースに保存する期間
※サーバー設定のストレージ保存期間(分)で、Short・Middle・Lowの保存期間を確認・変更する事ができます。 -
「確定」を押下します。
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「保存」を押下します。
-
永続化の設定が適用されます。
4.10.1.2 数値変換の設定#
数値変換は、元のデータをそのまま登録するのではなく、演算した結果をデータ登録するための機能です。次の手順で、コンポーネントの出力データに対して数値変換の設定を行うことができます。
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コンポーネントの出力ポートを右クリックします。
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「設定方法」を、次の中から選択します。
項目 説明 データ定義を受信して設定する 出力データを一覧で表示し、個別に数値変換の設定を行う 正規表現で設定する 正規表現を入力し、出力データの中でマッチしたものに対して、数値変換の設定を行う -
「設定方法」が「正規表現で設定する」の場合のみ、設定対象とするデータについて、次の項目を入力します。
項目 説明 データ名 出力データのうち、設定対象とするもののデータ名を表す正規表現 データ型 出力データのうち、設定対象とするもののデータ型 正規表現の入力例
正規表現の入力例は次の通りです。
- 「data1」にのみマッチ: data1
- 名前に「abc」を含むデータにマッチ: .*abc.*
- 名前が「abc」で始まるデータにマッチ: abc.*
- 名前が「abc」で終わるデータにマッチ: .*abc
-
次のいずれかの方法を行い、数値変換の設定ダイアログを開きます。
- 数値変換の設定を行うデータの「数値変換」のアイコンを押下します。
- 数値変換の設定を行うデータにチェックを付けて、「選択中のデータを編集」を押下し「数値変換」を選択します。チェックを付けたデータに、同じ設定内容が適用されます。
-
「数値変換を行う」をONにします。
-
次の項目を入力します。
項目 説明 変換後の型 数値変換後のデータ型 変換式 数値変換で実行する式
※入力エリア右端のアイコンをクリックすると、入力例と式に使用できる要素一覧が表示されます。 -
「確定」を押下します。
-
「保存」を押下します。
-
数値変換の設定が適用されます。
4.10.1.3 登録条件の設定#
登録条件は、条件に合致したデータのみを登録する機能です。条件に合致しないデータは、非該当のデータとして登録されません。次の手順で、コンポーネントの出力データに対して登録条件の設定を行うことができます。
-
コンポーネントの出力ポートを右クリックします。
-
「設定方法」を、次の中から選択します。
項目 説明 データ定義を受信して設定する 出力データを一覧で表示し、個別に登録条件の設定を行う 正規表現で設定する 正規表現を入力し、出力データの中でマッチしたものに対して、登録条件の設定を行う -
「設定方法」が「正規表現で設定する」の場合のみ、設定対象とするデータについて、次の項目を入力します。
項目 説明 データ名 出力データのうち、設定対象とするもののデータ名を表す正規表現 データ型 出力データのうち、設定対象とするもののデータ型 正規表現の入力例
正規表現の入力例は次の通りです。
- 「data1」にのみマッチ: data1
- 名前に「abc」を含むデータにマッチ: .*abc.*
- 名前が「abc」で始まるデータにマッチ: abc.*
- 名前が「abc」で終わるデータにマッチ: .*abc
-
次のいずれかの方法を行い、登録条件の設定ダイアログを開きます。
- 登録条件の設定を行うデータの「登録条件」のアイコンを押下します。
- 登録条件の設定を行うデータにチェックを付けて、「選択中のデータを編集」を押下し「登録条件」を選択します。チェックを付けたデータに、同じ設定内容が適用されます。
-
「登録条件を設定する」をONにします。
-
次の項目を入力します。
項目 説明 条件式 登録するデータを判定する条件式
※入力エリア右端のアイコンをクリックすると、入力例と式に使用できる要素一覧が表示されます。 -
「確定」を押下します。
-
「保存」を押下します。
-
登録条件の設定が適用されます。
4.10.2 フィルタ#
フィルタは、各データをフローリンク上で通過させるかどうか選択することができる機能です。
4.10.2.1 設定方法#
次の手順で、フィルタを設定することができます。
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フローリンクを右クリックします。
-
「フィルタ」を選択します。
-
「設定方法」を、次の中から選択します。
項目 説明 データ定義を受信して設定する フローリンクの接続元のデータを一覧で表示し、個別にフィルタの設定を行う 正規表現で設定する 正規表現を入力し、フローリンクの接続元のデータの中でマッチしたものに対して、フィルタの設定を行う -
「設定方法」が「正規表現で設定する」の場合のみ、設定対象とするデータについて、次の項目を入力します。
項目 説明 データ名 フローリンクの接続元のデータのうち、設定対象とするもののデータ名を表す正規表現 データ型 フローリンクの接続元のデータのうち、設定対象とするもののデータ型 正規表現の入力例
正規表現の入力例は次の通りです。
- 「data1」にのみマッチ: data1
- 名前に「abc」を含むデータにマッチ: .*abc.*
- 名前が「abc」で始まるデータにマッチ: abc.*
- 名前が「abc」で終わるデータにマッチ: .*abc
-
通過させ、フローリンクの接続先に渡すデータの「通過」をONにします。
-
「保存」を押下します。
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フィルタの設定が適用されます。設定が適用されたフローリンクは、画像のように表示されます。
4.10.2.2 削除#
次の手順で、フィルタを削除することができます。
-
フィルタが設定されたフローリンクを右クリックします。
-
「フィルタ」を選択します。
-
「削除」を押下し、確認ダイアログで「はい」を選択します。
-
フィルタの設定が削除されます。
4.10.3 入力ポート#
入力ポートは、フローリンクの接続先であり、コンポーネントがデータを受け取るポートです。 入力ポートでは、受け取ったデータに対して、イベントの使用・集約の有無等の設定を行う事ができます。
4.10.3.1 遅延時間の設定#
次の手順で、コンポーネントが受け取ったデータに対して遅延時間の設定を行うことができます。
-
コンポーネントの入力ポートを右クリックします。
-
「遅延時間(ミリ秒)」に、データの収集遅延時間をミリ秒単位で入力します。
詳しくは「データ収集に関連する動作仕様について」の「データ参照時の遅延時間について」を参照してください -
「保存」を押下します。
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遅延時間の設定が適用されます。
4.10.3.2 イベントの設定#
次の手順で、コンポーネントが受け取ったデータに対してイベントの設定を行うことができます。
-
イベントトリガを登録します。詳細は「イベントトリガ」をご覧ください。
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イベントトリガからコンポーネントにフローリングをつなぎます。詳細は「フローリンクの追加」をご覧ください。
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コンポーネントの入力ポートを右クリックします。
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「イベントを使用する」をONにします。
-
「イベント」に、登録したイベントトリガを選択します。
-
次の項目を入力します。
項目 説明 イベント発生前の取得範囲(秒) イベント発生前のデータを取得する範囲 イベント終了後の取得範囲(秒) イベント発生後のデータを取得する範囲 -
「保存」を押下します。
-
イベントの設定が適用されます。
4.10.3.3 集約の設定#
次の手順で、集約の設定を行うことができます。
-
コンポーネントの入力ポートを右クリックします。
-
「集約する」をONにします。
-
「ウィンドウ関数」を次の中から選択します。
項目 説明 タンブリングウィンドウ 指定した時間幅で、集約対象のデータの範囲を区切る -
ウィンドウ幅を指定します。選択したウィンドウ関数によって、入力する項目が異なります。
項目 説明 (タンブリングウィンドウを選択した場合) ウィンドウ幅 集約対象の時間幅を入力(秒単位) -
「設定方法」を、次の中から選択します。
項目 説明 データ定義を受信して設定する 入力ポートで受け取っているデータを一覧で表示し、個別に集約の設定を行う 正規表現で設定する 正規表現を入力し、入力ポートで受け取っているデータの中でマッチしたものに対して、集約の設定を行う -
設定対象とするデータについて、次の項目を入力します。
項目 説明 コンポーネント名 入力ポートで受け取っているデータのうち、設定対象とするもののコンポーネント名を表す正規表現
※設定方法が「正規表現で設定する」の場合のみ入力可能データ名 入力ポートで受け取っているデータのうち、設定対象とするもののデータ名を表す正規表現
※設定方法が「正規表現で設定する」の場合のみ入力可能データ型 入力ポートで受け取っているデータのうち、設定対象とするもののデータ型
※設定方法が「正規表現で設定する」の場合のみ選択可能出力名 既存のデータ名を上書きする新しい名前
※設定方法が「データ定義を受信して設定する」の場合のみ選択可能RAW DATA 加工していないデータを取得する 正規表現の入力例
正規表現の入力例は次の通りです。
- 「data1」にのみマッチ: data1
- 名前に「abc」を含むデータにマッチ: .*abc.*
- 名前が「abc」で始まるデータにマッチ: abc.*
- 名前が「abc」で終わるデータにマッチ: .*abc
-
次のいずれかの方法を行い、集約の設定ダイアログを開きます。
- 集約の設定を行うデータの「集約」のアイコンを押下します。
- 集約の設定を行うデータにチェックを付けて、「選択中のデータを編集」を押下します。チェックを付けたデータに、同じ設定内容が適用されます。
-
取得する集約値にチェックを付けます。
項目 説明 最古値 対象データ内の最も古い値 最新値 対象データ内の最も新しい値 件数 対象のデータ件数 合計 対象のデータの合計値 2乗和 対象の各データの二乗を合計した値 偏差平方和 対象の各データが平均からどれだけ離れているかの偏差を二乗して合計した値 最小値 対象のデータ内で最も小さい値 最大値 対象のデータ内で最も大きい値 範囲 対象のデータの最大値と最小値の差 算術平均 対象のデータの平均値 分散 対象の各データが平均からどれだけ離れているかの平均の二乗 標準偏差 分散の平方根 不偏分散 分散を件数-1で割った値 標本不偏標準偏差 標本の標準偏差 標準誤差 標本平均の標準偏差 変動係数 標準偏差を平均で割った値 -
「確定」を押下します。
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「保存」を押下します。
-
集約の設定が適用されます。
4.10.3.4 データの並べ替え#
データの左端のアイコンをクリックして移動させる事で、データの並び順を変更する事ができます。
4.10.4 システムポート#
システムポートは、フローリンクの接続元であり、コンポーネントのシステム情報(エラー情報や稼働情報)を出力するポートです。 システムポートでは、システム情報に対して、永続化の有無等の設定を行う事ができます。
このシステムポートで設定できる設定内容については、エラーの記録期間などに影響するため、必要がない限りは変更しないでください。
4.10.4.1 設定可能なシステム情報#
システムポートで出力される、コンポーネントのシステム情報は次の通りです。
項目 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
errors | COMPONENT_STATUS | エラー情報 |
errors_run_status | UINT8 | 整数値による稼働状態 0: 停止 1: 実行中(エラーなし) 2: 実行中(エラーあり) 3: エラー停止 |
total_input_data_count | UINT64 | 入力データの件数 |
total_input_data_bytes | UINT64 | 入力データのバイト数 |
total_output_data_count | UINT64 | 出力データの件数 |
total_output_data_bytes | UINT64 | 出力データのバイト数 |
total_received_count | UINT64 | コンポーネントが受信したデータの件数 |
total_received_bytes | UINT64 | コンポーネントが受信したデータのバイト数 |
total_emission_count | UINT64 | コンポーネントが送信したデータの件数 |
total_emission_bytes | UINT64 | コンポーネントが送信したデータのバイト数 |
4.10.4.2 永続化の設定#
永続化を有効にしたデータは、ストレージ内に保存され、保存されている間、SQLからの参照、Grafana連携での参照が可能となります。次の手順で、永続化の設定を行うことができます。
-
コンポーネントのシステムポートを右クリックします。
-
「設定方法」を、次の中から選択します。
項目 説明 データ定義を受信して設定する システム情報を一覧で表示し、個別に永続化の設定を行う 正規表現で設定する 正規表現を入力し、システム情報の中でマッチしたものに対して、永続化の設定を行う -
「設定方法」が「正規表現で設定する」の場合のみ、設定対象とするデータについて、次の項目を入力します。
項目 説明 データ名 システム情報のうち、設定対象とするもののデータ名を表す正規表現 データ型 システム情報のうち、設定対象とするもののデータ型 正規表現の入力例
正規表現の入力例は次の通りです。
- 「data1」にのみマッチ: data1
- 名前に「abc」を含むデータにマッチ: .*abc.*
- 名前が「abc」で始まるデータにマッチ: abc.*
- 名前が「abc」で終わるデータにマッチ: .*abc
-
次のいずれかの方法を行い、永続化の設定ダイアログを開きます。
- 永続化の設定を行うデータの「永続化」のアイコンを押下します。
- 永続化の設定を行うデータにチェックを付けて、「選択中のデータを編集」を押下します。チェックを付けたデータに、同じ設定内容が適用されます。
-
「永続化する」をONにします。
-
次の項目を入力します。
項目 説明 ストレージタイプ 時系列データベースに保存する期間
※サーバー設定のストレージ保存期間(分)で、Short・Middle・Lowの保存期間を確認・変更する事ができます。 -
「確定」を押下します。
-
「保存」を押下します。
-
永続化の設定が適用されます。